自作モバイルハウスで旅生活|貯水槽と水漏れ〜貯水タンクへ。水道編

2023年4月25日トラキャン製作−水回り

自作キャンピングシェルに貯水槽を製作

骨組みが完成したので、次は天井部を作っていきます。

旅生活をするための自作モバイルハウス

まず取り掛かったのは、生活に欠かせない水を確保するための貯水槽です。

天井部に設置するのは、重力を利用した給水でポンプが不要になると考えたからです。

しかし実際にできたものを使ってみると不具合が出てきたため、十分な技術と知識がない限りこの方法はおすすめしません。

それでは、どのような結果になったのか製作過程を順に見ていきましょう。

キャンピングシェル貯水槽の高さ

立てる旅暮らし|モバイルハウスの天井位置

まずは貯水槽を乗せる土台の位置を決めていきます。

当初シェルの後部には行商のリヤカーを積み込む設計だったので、その空間を確保した高さにアルミ柱の土台を設置しました。

設置したアルミ土台に50mmのLアングルを渡らせることで、貯水槽の乗り面は完成です。

これが室内の頭上高になりますが、身長173cmの僕でも余裕で立てます。

モバイルハウスの自作貯水槽

キャンピングシェルの自作貯水槽のフレーム

次に、L字の鉄部材で貯水槽のボックスフレームを作っていきます。

このようにボックスが入る長さに部材を切り合わせます。

キャンピングシェルの天井に自作貯水ボックスをはめ込む

貯水槽のフレーム溶接

自作貯水槽のフレームを溶接

次に組み上げた鉄部材をビスで仮組みして接合部を溶接します。

これは、ビスやボルトでの固定では壁面の取り付けに干渉してしまうため、溶接しなければいけませんでした。

慣れない溶接なので苦戦して不格好になってしまいましたが、カナヅチで叩いても外れないくらいにはくっつけられました。

自作貯水槽のボックスフレーム

貯水槽のボックスパネル|ポリカーボネート素材

自作貯水槽のポリカーボネート

フレームができたら、次はボックスの面部材を加工していきます。

面部材には曇り加工のポリカーボネートを使用します。
これはカーポートの屋根によく使われる部材です。

このポリカーボネートの利点として、

  • 透過性があり室内に自然光を取り入れられる
  • 紫外線に強く、弾力性があり丈夫

という点があり、シェル製作ではガラスの代替材として度々使っています。

これを専用のブレードをつけた電動サンダーでフレームに合わせてカットします。

貯水槽の水漏れ対策

自作貯水槽のポリカボックス

ふた以外の面部材のカットができました。

ポリカ同士の接合部に市販されている防水テープを貼り付け、内側をシリコーンコーキングで接着しました。

(ここが一番重要だったと後になって思いました。)

また、上辺にポリカの押さえとして木を打ち付けました。

ひとまずこれで貯水槽としての形が完成しました。

キャンピングシェルに貯水槽を設置

貯水槽に水をためる

キャンピングカーの自作貯水槽に水を貯める

それでは、いよいよ水をためてみます。

屋根の上にあるため給水には蛇口と長いホースが必要になりますが、電動ドライバーで水を汲み上げることができるアイテムを使うことでホースの届く範囲でならある程度どこでも給水できるようになりました。

(内部にグリスが塗られているので、給水に使用する際は取り除いた方がいいかもしれません。ただし、グリスを取り除くことで機能不全or破損する可能性はあるので自己責任でお願いします。僕は取り除きましたが今のところ機能しています。)

 

そして気になる水入れですが、漏れもなく綺麗な水がしっかりとたまってくれました!

水槽を満タンにすると200数十リットルの水を貯水できますが、さすがに重すぎるので半分くらいまでにしておきました。

自作キャンピングシェルに貯水槽を製作

通水成功&水道開通

水圧でたわむ貯水槽の底

下から貯水槽を見てみると重さでボックスがたわんでいたので、この部分には追加で添え木をすけました。

一時的に用意した配管は問題なく機能しているようです♪

ワクワクしながらホースのコックを捻ると…

ゴポッ…ジャボボボボボボボ!

しっかりした勢いで水が吹き出ました!

キャンピングカーの水ライン成功です!

この時はめちゃくちゃ嬉しかったですね✨

自作貯水槽からの給水

貯水槽の配管ホースには以下のような部材を使っています。

 

 

 

この他にも、配管に合わせてエルボーや分岐パーツなどを組み合わせてみてください。

ホースの内径サイズやタケノコ及びタンク取り付け金具のネジ径などは統一して購入することをおすすめします。

旅生活とモバイルハウスの振動で水漏れが

そんなこんなで当初は喜んでいたのですが、実際に旅で使っているうちに以下のような不具合が生じてきました。

  1. 走行中にフタから水がこぼれる
  2. 振動や圧力などでポリカの接合部から水が漏れて雨漏りする
  3. 定期的に手入れしないと水槽が汚れる

特に雨漏り問題は結構大変で、貯水槽は組んでしまったものを取り外すことが難しいになっているので、水漏れ箇所を対症療法的に塞いでいくしかなく、雨漏りとの悪戦苦闘が長く続きました。

この時とても役立ってくれたのがゴリラテープです。
正直これがなかったらだいぶキツかったですね。最悪取り外して作り直すことになったかもしれません。

 

自作モバイルハウス|貯水槽から貯水タンクへ

自作モバイルハウスの貯水槽外観

最終的な解決策として、現在は貯水槽に直接水を貯めるのではなく、農業用の100L水タンクを貯水槽に設置して、そこから水を流すようにしています。

水の浄化には溶岩石や大磯砂、スポンジなどを層にしたパイプをポンプで循環させて通す方式を採用しています。
結局ここではポンプを使っていますね笑

また、紫外線ライトを定期的に照射することで殺菌効果もあります。

この水をシャワーや食器洗いなどに使用し、飲料用には高い濾過能力を持つソーヤーフィルターをペットボトルに着けて利用しています。

このフィルターは浄化した水を逆側から通すことでフィルター洗浄することができるので非常用としてもおすすめです!

 

自作キャンピングカーの貯水タンクの濾過と滅菌

下の写真の青いホースから水が下りて、使わない時は右の水色のホースからタンクに戻ってくることで循環するようになっています。

自作モバイルハウスの水道配管

まとめ

いかがでしたか。

個人的には液体関係のDIYはとても難しいなと実感しました。

プロの方は本当にすごい!

水タンク仕様に変更したことで貯水槽からの雨漏り問題が解決したので、ようやくひと段落できたなって感じです。

長く苦戦はしましたが、旅暮らしをする上で一定量の水を確保することが僕の生活には必要だったので、やってよかったです。

貯水槽の自作は素人には難しかったのでもうしないかなぁ。タンク推奨です。

また、重心面・利便性から見ると屋根の上に貯水を設置するのはやめといた方がいいですね。結局ポンプ使ってるし、リヤカーがなければ床上一択です。

それでは楽しいものづくりライフを♪

旅を追いかけよう!

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