大分市のバー&イベントスペース『BackStage』大分駅周辺の隠れ家へ
2020年11月28日Bar
旅する屋台バー『渡り鳥』を起業するために、実際に起業や経営をしてきた方に取材してやり方を学ぼうというのがこのコーナー
『あなたの起業を教えてください』です。
記念すべき第1回目はこちら
バー&イベントスペース『BackStage』(バックステージ)|大分市
まずはじめに、バックステージというお店について紹介していきます。
(常連の皆さんは、親しみを込めてバクステと呼んでいます)
バー営業の日:沖縄料理や燻製料理などのフード、ドリンク提供
マスターの父方の実家が沖縄ということもあり、沖縄そばなどの島料理をちらほらメニューに見かけました。
僕も石垣島にしばらく住んでいたことがあるので、大分で沖縄料理を食べられるお店があるのはとても嬉しいですね〜。
また、バックステージではマスター自家製の燻製料理やおつまみが豊富に揃っているので、お酒との相性もバッチリ!
止まらなくなってしまいます!
あとは、お客さんからの「クニ〜あれ食べたーい」という要望につど応えているので、日に日にフードメニューが増えていってるとのこと。笑
ドリンクはスタンダードな洋酒やカクテル、ソフトドリンクが揃っていて、泡盛の種類は数十種と豊富な品揃えです。
この日は沖縄そばのスープを使った燻製3種茶漬けをいただきました。
イベントの日:イベントスペースの貸し出し、ドリンク提供
バックステージには飲食スペースの奥に、スタンドで100人、イスで50人規模のイベントスペースがあります。
これまでのイベントは主に、バンド・DJ・ダンス・オタク系・声優などのジャンルで使われてきたそうですが、「できる範囲でならいくらでも対応しますよ〜」とのこと。
プロからアマチュアまで、300〜400件のイベントがここで開催されてきました。
イベント未経験でも、機材や運営に関してマスターが助言してくれるので、初心者でも利用しやすいのも魅力の一つ。
イベント当日には、ドリンクを作りながら
(大丈夫かな〜?)
とちょこちょこ覗いたり手伝ったりして、面倒見のいいマスターです。
大分駅近くのレンタルスタジオとして
イベントのない日には上のスペースをレンタルスタジオとしても貸し出しているそうです。
バンドさんやDJ練習、コスプレ撮影、最近では動画配信の撮影でも借りられているんだとか。
バックステージの場所:大分駅から徒歩6分
記事の最後に『BackStage』のウェブサイト&SNSを載せていますので、ぜひご覧ください。
『BackStage』バー&イベントスペース起業インタビュー
ここからはバックステージのマスターに取材して、お店を始めるに至った経緯、実際に経営して感じることなどをお聞きしたので、紹介していきたいと思います。
『BackStage』マスタープロフィール
國吉匠(27歳現在)
1993年2月17日 大分生まれ大分育ち
【肩書き】バックステージ代表・照明技術者・猟師
高校時代に留年、転校し19歳で卒業。
卒業後、予備校に通うも大学には行かず、知り合いの紹介でテレビ局でアルバイトを始める。
20歳の時に身体の不調を感じレントゲンを撮ったところ、なんと背骨が2つないということが発覚し、これを機に退職。
失業保険で生活しつつ、フリーの照明屋として働いていた際、増えてきた機材を管理するための倉庫を探していたところ、知り合いの不動産屋の店長に現在の店舗を紹介してもらう。
店舗の飲食スペースを利用してバーを始めることを思いつく。
2014年7月(当時21歳)、オープン準備開始。
2014年9月、『BackStage』オープン!
実はマスターとぼくは、最初通っていた高校の時に入っていた演劇部の先輩と後輩なんですよね。
大分市に引越してきた時も仕事のことなんかで色々と助けて頂いたんですが、今回話を聞いて二人とも最初の高校転校してるってことが分かって謎の親近感を感じました。笑
それでは始めていきましょう。
バー&イベントスペース『BackStage』取材開始
バックステージってどんなお店?
確かにお店を見渡すと、マスターの趣味のものや、お客さんが持ち込んだオモチャなんかが所狭しと並んでいます。
大人から若い子だと10代半ばの子まで、家に帰りたくなかったり、避難したりする時にお店に来る人も多くいることからも、そういった呼ばれ方をしているのかもしれませんね。
オープンして何年目?
具体的な仕事内容は?
イベントの時は、ドリンク提供しながら、イベントスタッフを全般的にやったり、頼まれれば打ち上げの提供もしたりするよ。
イベントがない日はフロアをレンタルスタジオとして貸し出したりもしてる。
あと、バンドマン向けのグッズ製作もできるようになったね。
だから「ごった煮」とか言われるんでs…。
なんでお店を始めようと思ったの?
なし崩し的に始めた飲食も、お客さんのご要望に応えるにつれてメニューも充実していったそうです。
「今日は何があるのかな」って、行くたびに楽しみな品揃えです。
昔から自営でやりたいと考えていた?
昔からこういう飲み屋をしたいと思っていた?
それにしては美味しい料理を作るものだと思ったら、マスターのお姉さんが調理師で、自身も昔から料理をしていたから作れるようになったのだとか。
でもその時、「人に言われてやめるくらいならやめた方がいい」って言われて、「いやそこまでじゃないなー」って思って始めることにした。
起業や経営のやり方は誰かに習った?
学生時代にやっていた劇団やイベントの運営経験が役に立っているそうです。
あとは、経営者の知り合いにつどつど相談をしたり、機材の相談をお客さんにしてもらったりしながらやってきたとのこと。
やっぱり思うのが ”お客さんに支えられているな”ということ。
バックステージはお客さんがつくってくれているお店だと特に感じるそうです。
お店はずっと続けていくつもり?
あと、お店やってて楽しくなってきたし、常連のお客さんもできて「続けて欲しい」って言われたのは大きいよね。
借金ってどれくらい?
〈内訳〉
開店時お姉さんに200万円借りる。
機材、音響設備の一新 大分の地方銀行に300万円
ステージ設備費 大分の地方銀行に200万円
地方銀行に200万円返済するも、コロナの影響で同額借りる。
スピーカー機材のリース費用 300万円
借りている額にも驚きましたが、7年間それを返済しながらお店を回してきたことに対して、素直に「すごいなぁ」と感動しました。
必要であれば、大きいお金を借りて事業を始めることも視野に入れようと勇気をもらえた気がします。
退職したり、フリーランス・自営でやることは怖くなかった?
でも実際なんとかかんとかやっているしね。
開業資金はどれくらい?
〈内訳〉
敷金・礼金・保証金など全部込みの場所代で120万円
ドリンクや音響照明機材設備関係で130万円くらい
開店するときに苦労したこと
自分で調べたり相談したりして、周りに手伝ってくれる人もいたから、めっちゃ人の手を借りてたそうです。
イベントスペースの準備も同時にやりながら、2ヶ月でオープンまでこぎ着けるのは流石ですね。
人を頼って、手を借りることがいかに大きな力になるかわかります。
自営業でよかったこと
あと、どうしてもって日は好きな日に休める。
自営でこういった仕事をすることで、年上も年下も、学生、経営者とも関わる機会が増えたそうです。
また、やっぱり自分で管理できることは大きいようです。
自分で調整することで、やりたいことを好きなようにやれるのは、自営業の大きな魅力ですね。
自営業で苦労すること
やってることが多すぎる!
一番印象に残ってる思い出
- 1本のバンドイベントで50人規模なのに、1日で300杯の売り上げが出た日
- 6時間2500円(入場料込み)で100人規模のDJイベントやった日(なんだかんだ利益はでた)
- 12時間ぶっ通しバンドイベントで死にそうになった日 「2度とやらない」
お店をやっていく上で大切にしていること
それと、県外に行く人も結構いるから”帰ってきやすさ” は意識してる。
飽きないように色々遊んでるけど、根っこは持ったまま。
これからやっていきたいこと
- 猟師をやるからジビエも出したい
- 県外のライブハウスとのコラボもやっていきたい
やりたいことはまだまだあるようですが、
「いずれは沖縄に帰るつもりだから、その後もこの場所を残していけるようにはしたいな」
というマスターの ”この場所を残したい” 気持ちをひしひしと感じました。
最後に一言
21歳で店を始めたって言われるけど、僕は運が良かっただけなんで
人に助けてもらっている自覚をずっと持ってなくちゃいけないと思ってる。
それを忘れた時はいつかコケるから、感謝は絶対忘れちゃいけない。
あと、なんだかんだ助けてくれる人は大事にして、絶対逃しちゃダメ。
頑張れ〜。
ありがとうございました!頑張ります!
『BackStage』ウェブサイト&SNS
BackStageウェブサイト
http://backstage-oita.com/
Twitter
https://twitter.com/BackStage_Oita?s=20
Facebook
https://ja-jp.facebook.com/BackStage01Oita
Instagram
https://www.instagram.com/back.stage.kuni/
インタビューを終えて
初めてのBar取材でしたが、結構生々しい、でもみんなが知りたいと思うお金に関することまで教えて頂くことができました。
話を聞いて思ったのが、
- お客さんに支えられるという自覚と感謝を忘れない
- 必要なお金は時には思い切って借りる選択も
- 周りの人を頼って、巻き込んでいって力を発揮する
というところです。
特にお客さんありきってところは、
一時期、マスターとお客さんで言い争いになった時、その時期は客足が遠のいてお店を畳むか本気で考えた。
という話を聞いて、肝に銘じておこうと思いました。
バー&イベントスペース『BackStage』取材終了。
今回の取材では、これから屋台バーを起業していくための ”心構え” を学べたような気がします。
快く取材に応じてくださった國吉さん、本当にありがとうございました。
この取材を糧に、また一歩『Bar 渡り鳥』オープンに進んでいきます。
今後ともどうぞよしなに
それでは!
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